長崎は雨じゃなかった
夜行高速バス「グラバー号」
某学会の学術大会に参加するために、長崎へ行きました。距離的にも財布的にも到着時間的にも夜行高速バス一択。夜行高速バス「グラバー号」は、名鉄名古屋BTを夕方に出発し、翌朝、長崎新地BTに到着します。途中休憩こそ2箇所のみですが、車内はゆとりある3列シートですし、無料のドリンクサービスまであり、とても快適でした。また乗りたいです。
長崎港
長崎は、出島に代表されるように、海禁政策(いわゆる鎖国)が行われていた江戸時代にあってほぼ唯一、西欧諸国と日本との接点となっていた街です。
以降、国際貿易拠点としての役割は、徐々に神戸や横浜などに奪われていきました。しかし、長崎の港としての役割は明治維新と共に消えた訳では決してなく、例えば昭和初期までは上海への定期旅客船が就航していたそうです。また、戦中には戦艦武蔵がこの地で極秘裏に建造され、現在でも造船所や海上自衛隊・在日米軍の基地があります。
現在、長崎港からは長崎と五島列島などとを結ぶ高速船や、軍艦島クルーズを行う遊覧船などが就航しています。旅客ターミナルはにできた、現代的なデザインのとても立派な建物です。
しかし、付近を歩いてみると、このようないかにも日通倉庫な倉庫をはじめとして、多くの古めかしい倉庫が現在も残っており、華やかなりし頃が偲ばれます。
また、かつては長崎駅から長崎港まで臨港鉄道が走っており、長崎港駅という駅もありました。現在では、鉄道の跡地は遊歩道となっています。
長崎駅
長崎駅も、長崎港旅客ターミナルに負けず劣らず立派な建物です。駅前には後述する長崎電気軌道の長崎駅前電停があるのですが、ペデストリアンデッキを使えば道路を横断する事なく乗り換えることができます。
コンコースには、このようなステンドグラスも!
また、日本では比較的珍しい、頭端式ホーム(行き止まり式・電車を遮るような形で駅舎が設置されているタイプで、ドイツ以外の欧米各国に多い)なので、改札からこのような日本ではあまり見られないような光景が見れます。
……って、今気付いたけど、この885系、「白いソニック」用のやつじゃないか(^_^;)
それにしても、この塗装デザインのセンスはやっぱり建築家さんだよなぁ……。
長崎駅前電停
長崎駅からは、ペデストリアンデッキを使うことで簡単に長崎電気軌道の路面電車に乗り換えることができます。
長崎市内のうち、海沿いの比較的標高が低い辺りは、この路面電車でだいたいカバーされています。運賃も安く、観光にもとても便利です。
一見何てことの無い駅前のように見えますが、実は、片側がYの字に分岐するような形の道路で、線路も道路と共に枝分かれしており、なかなか複雑な構造になっています。
多くの路面電車が行き交うので、路面電車が無い地域の人間からすると、見ているだけで割と楽しめたりします。
しかも、周囲にはペデストリアンデッキや歩道橋が空中回廊のごとくあるので、撮り鉄するには、なかなか楽しい場所です。
このYの字交差点を行き交う多くの自動車と路面電車を整理する信号。もはや何が何だか。
グラバー園
長崎といえば、出島とグラバー園。……という事で、路面電車でグラバー園の最寄り停留所「石橋」まで行きました。
そして、路面電車を降りた後は、こんな道をひたすら登る。登る。登る。
ふと振り返ると、この絶景。長崎の人は自転車に乗れない(坂が多すぎて自転車が使えない→乗る機会が無い→乗り方がわからない)と聞きますが、納得です。これは自転車使えないわ……。
そしてグラバー園到着。
自分、グラバー園ってグラバー邸しか無いのかと思っていましたが、長崎の各地にあった洋館が移築されているのですね。
むしろグラバー邸以外の建物の方が興味深かったのですが、残念ながら時間が足りなくて、充分に見れませんでした。残念。
長崎電気軌道
長崎電気軌道は、他の地域の路面電車と比較して、平均的に車齢が高いような印象を受けました。鉄ヲタとしては少しうれしいですけど、毎日使う沿線住民の方々の事を考えると、必ずしも良いことではないでしょう。
一説には、運賃設定を低くしすぎて新車を導入できないという話を耳にしましたが、真相はいかに……?
201形
202形
300形
360形
370形
500形
1200形
1300形
1500形
1800形
おまけ
福島の時もそうでしたが、何でこんなに早く閉まるんですかねぇ……(´・ω・`)